『10日間で男を上手にフル方法』(How to lose a guy in 10 days)2003米
ベタな邦題だなと思ったら、原題を直訳しただけの邦題だった。原題自体がベタであり、わざとベタなタイトルになっているのだ。
とにかくベタ。最初の5分ほどでストーリーが解ってしまう、ラブコメの王道をいく映画。その王道ぶりを臆することなく発揮し、劇中でトム・ハンクスとメグ・ライアンのラブコメを少しばかり笑いモノにしてしまうなど開き直った態度も見せる。解ってやっているんなら文句はない。きっちりとラブコメを楽しませてもらった。
『10日間で男を上手にフル方法』は全米でベストセラーになったハウツー本を原作にしているそうだ。男がいやがる行動で男にわざとふられる方法――というハウツーだが、つまりはこういう女は男がいやがる女ですよ、こんなことしていたら男にふられますよ、というマニュアル本になっている。ベタベタする、しつこい、男の部屋をメルヘンな部屋で飾る等々やってはいけないことをヒロインがやって見せてくれるわけだが、今ひとつインパクトがない。もうちょっと男がぞっとするような女を見せて欲しかった。